3月ごろからたくさん出回るおいしそうなイチゴを見て、あぁこの季節が巡ってきたんだな~と、青果コーナーで立ち止まってしまいます。
イチゴのつぶつぶは種だと思っていたのですが、あれが果実で、実だと思っていた部分が茎の先端が膨らんだものだと知った時は驚きでした。果物じゃなくて野菜に分類されるというのも、海外だとサラダに入っていたりするので、ビックリですが妙に納得しました。
出始めは高くて手が出ないのですが、3月末ごろからお手頃なお値段で出回るので、ついつい2パックほどカゴに入れてしまいます。1パックは生のまま食べて、あのトロ~っとした甘い誘惑を思い出してもう1パックはジャムにします。
ジャム作りにはホーロー鍋というのはよく言われますが、何でホーローなのかご存知ですか?ホーローは金属にガラス質の釉薬を高温で焼き付けたものなのですが、酸に強く熱伝導率が良いので、短時間で煮詰まって、風味の良い色のキレイなジャムに仕上がりやすいんです。ジャムのトロッとしたとろみは、ペクチンの働きによるものなのですがペクチンは熱に弱いんです。なので、熱伝導率の良いホーロー鍋で短期決戦で作るのがオススメです。匂いも付きにくくて、煮詰めると鍋肌に果汁がこびり付きますが、色移りしにくくお手入れが簡単なので気にせず煮詰められます。
スーパーで売っている一般的なイチゴ1パックをジャムにするときにちょうど良いサイズのお鍋があります。富士ホーローさんの14cmのミルクパンです。
このミルクパン、名の通りミルクティーやチャイなどを作るのに便利なのですが、蓋があるので少量の煮炊きにもとても便利に使えます。
今回、富士ホーローさんで人気のコットンシリーズの限定カラー、ヴィンテージクリームとグリーンのお鍋と蓋がバイカラーのセットをitomaniオリジナルで作っていただきました。
優しい色合いなので、しまわずに出して見せる収納にしたくなるかわいさです。
先週買ったイチゴが少し余っていたので、傷んでいる部分を切り落としたものと、イチゴ1パックを入れてみるとこんな感じです。これでだいたい400gほどで鍋に対してちょっと多いかな?という量になりました。ちなみに1パックだとちょうど良い量に収まりました。
今回は少量なので長期保存せずにすぐに食べきる予定なので、お砂糖少なめの100gにしました。通常は果物の50%~60%くらいが目安です。甘さを自分好みにできるのが家で作る醍醐味ですね。
お砂糖を全体にまぶして、浸透圧でイチゴの水分を出すために蓋をしてしばらく置いておきます。こういう時に蓋があるとそのまま置いておけるのでとても便利です。
よくレシピにはグラニュー糖と記載されているのですが、我が家には三温糖しかないので、いつも三温糖を使っています。グラニュー糖の方が溶けやすくキレイな色で仕上がるそうです。
お鍋を火にかけてしばらくすると、イチゴから赤い色が抜けて少し白くなって、果汁の方がとても鮮やかな赤になってきます。そこからさらに煮詰めていくと、またイチゴに赤い色が戻るこの流れを見ているのがとても好きです。
煮詰めてくったり柔らかくなったイチゴをお鍋の側面に押し付けて潰していきます。たぶん丁寧に作る方はマッシャーなどを使うんだと思うのですが、側面に果汁が付いてカチカチになっても、ホーローならお湯を入れてしばらくおいておけばキレイに取れるので気にせずブシュッブシュッと押し付けていきます。
あくを取りつつ煮詰めていくと、鍋口いっぱいあったイチゴが半分以下になりました。時間にして15分~20分くらいで完成です。今回はお砂糖が少なめなので沸点が上がりにくくて少し時間がかかりましたが、お砂糖を増やすと10分くらいで作れると思います。イチゴのいい匂いが部屋中にあふれて幸せな気持ちになります。
たくさん作って保存するときは、煮沸消毒したビンに入れて脱気しますが、今回は少量なのでlike-itの「調理ができる保存容器 S」に入れました。こちらも脱気したビンにはかないませんが、しっかり蓋が閉まって密閉性が高いので1週間くらい冷蔵庫で保存できました。(※画像のカラーは料理家の中本千尋さんとのコラボカラーです)
このミルクパン、HARIOのだしポットで作ったお出汁の量ともちょうど良いので、お味噌汁を作るときにも愛用しています。だしポット1杯分と具を入れたらジャストサイズなんです。写真を撮っていて気づいたのですが、お味噌を入れている容器も富士ホーローさんでした。角型みそポットを使っているのですが、取っ手付きで冷蔵庫から出し入れしやすくてとても使いやすいです。匂いうつりが気にならないところが便利なので、無意識にホーロー製品をたくさん持っていました。たぶんこれからも増えていく予感です。。。