【季節の手仕事】はじめての梅仕事で夏をお迎え。梅酒、梅干し、梅シロップの漬け方・味わい方

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【季節の手仕事】はじめての梅仕事で夏をお迎え。梅酒、梅干し、梅シロップの漬け方・味わい方

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梅が旬を迎える6月。
爽やかな梅の香りに包まれる「梅仕事」は、昔から日本に伝わる季節行事の1つです。
生梅で自家製の梅酒や梅干しなどをつくることで、健康的で心豊かな時間が過ごせます。
今回は、インフルエンサーの2人が梅仕事に。初心者でもできる梅酒・梅干し・梅シロップのレシピや飲み方、気分が上がるアイテムをご紹介します。

心豊かな時間を過ごせる「梅仕事」

梅仕事とは?

梅が旬の時期に、自家製の梅干しや梅酒などの保存食をつくることです。
生梅が店頭に並ぶ5〜7月ごろに梅仕事を行い、年間を通してその味わいを楽しみます。
▼梅仕事の例
・梅干し
・梅酒
・梅シロップ
・梅ジャム など

初めてでも簡単、梅酒づくり

梅酒は簡単にトライできるので、初めての「梅仕事」におすすめです。

梅酒のつくり方

【材料】(1Lの容器でつくる場合)
・青梅:200g
・氷砂糖:100g
・梅酒用日本酒:1と½カップ

【道具の準備】

・保存瓶
・ボウル
・ザル
・竹串
・ふきん

【手順】
①青梅を水洗いしてザルにあげ、ふきんで水気をふきとり、竹串でなり口のヘタを取ります。

②8時間以上冷凍します。

③清潔な瓶に梅と氷砂糖を交互に入れ、梅酒用の日本酒を注いでフタをし、日が当たらない室内に置きます。

④最初のうちは1日に2〜3回瓶をゆすって氷砂糖を溶かします。

3ヶ月後から飲み始められますが、半年後からが飲みごろでおすすめです。

梅酒づくりで注意すること

梅酒づくりの際には、次の2点に注意しましょう。
・梅を傷つけないようにそっとやさしく洗って乾かしましょう。
梅に深い傷がついてしまうと、そこから腐敗して使えなくなる可能性があります。
・保存瓶はしっかり洗い、アルコールスプレーで消毒して清潔な状態にしておきましょう。
保存瓶は十分に殺菌をしておかないと、保存時にカビなどが繁殖してしまいます。

▼使用した保存瓶はこちら

梅酒の楽しみ方

オンザロック

梅酒そのものの味と香りを楽しめます。
【つくり方】
冷やしておいたグラスに、大きめの氷を入れ梅酒を注ぎます。

ソーダ割

さっぱりと楽しみたいときにおすすめです。
【つくり方】
①グラスに梅酒を入れ、次にソーダを注ぎます。
②氷をもちあげるように、やさしく2、3回ほどかきまぜます。

▼使用したグラスはこちら

初自家製梅干しにもチャレンジ

梅干しも手づくりすれば、その味わいは格別です。
食卓で大活躍すること間違いなし。

梅干しのつくり方

【材料】(7Lの容器でつくる場合)

(下漬け)
・完熟梅:3kg
・粗塩:540g(梅の18%)

※梅は傷のない黄熟したものを選びましょう。
青みが残っている梅の場合は段ボールや紙袋に入れ、冷暗所に置いて追熟します。
塩はサラサラの精製塩ではなく、梅にからみやすい粗塩がよいでしょう。


(本漬け)
・赤じそ:正味600g(梅の重さの20%)
・粗塩:120g(しその重さの20%)

※赤じそは、葉の縮れたちりめんじそを使います。
やわらかくきれいな葉を選び取り、茎などを除いた状態で600gとします。

【道具の準備】

・琺瑯容器
・竹串
・重し(5~6kg)
・押し蓋(平皿で代用可)
・消毒用アルコール
・竹製の干しザル(土用干しで使用)


※道具には消毒用アルコールを噴霧し、キッチンタオルや清潔な布巾で拭き取ってから使います。
重しは専用のものがなければ砂糖や塩、石、水入りのペットボトルなどで代用可能です。

【手順】
●下漬け
①大きなボウルに水をため、梅をやさしく洗ってザルに上げます。

水分を拭き取って竹串の先でへたを取り除きます。

②容器の底全体に塩を一つかみ振り入れ、梅を並べ入れます。

上から塩を振りかけ、その後は梅と塩を交互に容器へ入れていきましょう。

すき間なく梅が平らになるように詰め、最後にたっぷり塩をかけます。

③押し蓋か平皿を乗せてから重し(梅の重さの約2倍)をのせます。

ほこりが入らないように蓋をして冷暗所に置き、梅酢が上がるのを待ちましょう。

④2〜3日で梅酢が上がりはじめます。
梅酢がひたひたになるまで上がったら重しを半分に減らし、梅が梅酢から出ないよう注意して、そのまま赤じそが出回るまで漬けておきます。

●本漬け
①赤じその葉を摘み取り、たっぷりの水で洗います。

ザルに上げて水をきり、風通しのよい場所でしばらく陰干しして表面の水分を乾かします。
しそ自体の水分まで乾かさないよう、注意しましょう。

②しそと1/3量の塩をボウルに入れ、手でよくもみます。
濁ったアクが出てきたら絞り、汁は捨てます。

これをあと2回繰り返し、最後はしっかり汁気を絞りましょう。

③梅の上に、しそをかぶせるようにすき間なく広げ入れます。

しその葉が開いて梅酢が均一に色づくよう、容器を傾けて回します。
表面を平らにならし、再び押し蓋と重しを乗せて梅雨明けを待ちます。
重しは、しそが梅酢から出ない程度の重さでよいです。

●土用干し (梅雨明け後)
①容器から梅を取り出して汁気をきり、ザルに並べます。
日当たりと風通しの良い場所で、ときどき梅を裏返しながら天日干しをします。

これを3昼夜を目安に繰り返します。
そのうち一日は梅酢も容器ごと天日干しするとよいでしょう。
※夜もそのまま干して夜露にあてるとよいですが、万が一にも雨に濡れることのないよう、外出時と夜は部屋に取り込むと安心です。

②梅の表面にしわが寄って白っぽくなり、果肉がねっとりしたら土用干しの完了です。
梅を一つずつ梅酢にくぐらせてから、消毒した容器に入れて冷暗所で保存します。

すぐに食べられますが、3か月以上寝かせると味が落ち着いて美味しくなります。
梅酢に漬けたまま保存すると酸味と色が強くなり、みずみずしさが保たれます。

▼使用した琺瑯容器はこちら

梅干しづくりでの注意ポイント

梅の選び方が重要

果肉の多い南高梅がおすすめですが、品種以上に梅の質と状態を重視してください。
傷がなく、きれいな黄色で良い香りのする梅がベストです。

まだ青っぽい梅を追熟させることもできますが、これは意外に見極めが難しいものです。
色が変わるのを待つうちに梅が乾燥してしまい、梅酢が上がりづらくなることもあります。

なるべく黄色い梅を選んだうえで、追熟させる場合も半日〜1日程度でとどめておくのが無難かと思います。
追熟させるつもりで青い梅を求めるのは、あまりおすすめできません。

まずは塩を減らさずにつくってみて

塩分の少ない梅干しは魅力的ですが、塩をしっかり使うことでカビを防ぎ、梅酢も早く上がります。
道具の消毒と同様、塩分はとても大切なポイントなので、初めて梅干しづくりに挑戦される場合はぜひ、レシピどおりにつくってみてください。

うまくいったら、翌年から様子を見ながら塩を減らすとよいでしょう。
ただ、減らしすぎると失敗につながります。
家庭では15%以上の塩で漬けて、食べる量のほうで塩分を調整するのがおすすめです。

失敗の一番の原因は、カビ

カビが生える原因はさまざまです。
道具の消毒を徹底し、塩を減らさず、漬け始めに梅酢が素早く上がるように気を配ります。
一度にある程度の量を漬けたほうが、梅酢が上がりやすいため、ひとまず3kgくらい漬けてみるのはいかがでしょうか。

以上のことを守り、梅酢から梅としそが出ていなければ、そんなにひどいカビが生えるようなことはないでしょう。
梅酢に薄い膜のようなカビが浮いていたら、その部分だけスプーンなどでそっと取り除けば問題ありません。

どんなカビも、はじめはほんの小さなものです。
漬け始めはもちろんですが、土用干しするまでは定期的に蓋を開けて梅の様子を見るのが大切です。

梅酢と赤じそは料理にも使えて便利!

梅酢を魚の切り身にかけて15分ほど放置し、軽く拭いてから焼けば、風味のよい焼き魚になります。
少し混ぜてご飯を炊いたり、唐揚げの下味やドレッシングにしたりするのもおすすめです。
赤じそを広げてカラカラに乾かし、細かく砕けばしそのふりかけにもなります。

アレンジいろいろ、梅シロップづくり


梅シロップは、ドリンクやデザートなどアレンジしてさまざまな活用ができます。

梅シロップのつくり方

【材料】
・青梅:500g
・はちみつ:400g
・黒酢:½カップ

【手順】
①青梅を水洗いして、なり口のヘタを取ります。
②それを8時間以上冷凍させます。
③清潔な保存瓶に梅を入れ、はちみつを加えます。
④黒酢を加えてふたをし、日が当たらない室内に置きます。
⑤ときどき瓶をゆすり、はちみつを全体に行き渡らせます。

2週間後から飲みごろになります。その後は冷蔵庫で保管しましょう。

▼使用した保存瓶はこちら

梅シロップでつくるドリンクやデザートを楽しもう

●梅ジュース

梅シロップと大きめの氷を入れて。梅そのものの風味を楽しめます。

▼使用したグラスはこちら

●ソーダ割り
炭酸水で割ってさわやかに。牛乳で割るなど、お好みで味に変化をつけるのも◎です。

●梅寒天

寒天と合わせれば、梅シロップが清涼感あるデザートに。

▼使用した器はこちら

●かき氷のシロップとして
夏の定番スイーツ、かき氷のシロップとして味わうこともできます。

●梅ジャム

梅シロップづくりでつかった残りの梅の種を取り除き、細かく刻んで砂糖と水(適量)で煮込んだら
梅ジャムにすることもできます。

▼使用した保存瓶はこちら

そのほか、料理の隠し味に使用したりと、さまざまなアレンジが楽しめます。

梅仕事で充実した時間を過ごそう


梅仕事をすれば、季節を感じる心豊かな時間を過ごせます。
さらにこだわりの保存容器や食器を取り入れれば、より素敵な、心華やぐおうち時間に。
つくる時間、待つ時間、味わう時間…いろいろな時間を楽しめる梅仕事。
はじめての人も、ぜひ旬の梅を探して「梅仕事」を始めてみませんか?

Profile/今回レシピを紹介してくれたのはこちらの方々

▼梅酒、梅シロップ、梅ジュース


mahoさん
年子姉妹と夫との4人暮らし。
会社員として働きながら、心地良く感じられる暮らしづくりを目指しています。
写真が趣味で日々の記録をInstagramに残しています。
Instagram:ma.me_2347home

▼梅干し、梅寒天


chieさん
夫、息子とともに鳥取でのんびり暮らしています。
美しい旬の食材を眺めながら料理するのが生きがいです。
野菜の色や断面に見とれているうちに日が暮れることも…。
毎日のご飯は家族の身体に合う和食が多めです。
漬け物に干し野菜に、突如思いついた名もなき料理。
片っ端からあれこれやってみて、心からおいしいと思えるレシピをつくっています。
Instagram:chie__ie

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