先日、モアグリラーを作っていただいている、
三重県四日市市にある工房にお邪魔させていただきました。
萬古焼でも有名な四日市市は多くの窯元があります。
大阪から近鉄特急に揺られて2時間弱、
ちょっとした小旅行気分です。
グリラーの良さは、蓋があることですが
その蓋を単品でも使えるようにしてほしい
とお願いしました。
単純に、蓋を裏返して油が落ちるように波なみプレートに
仕上げてもらったらいいんじゃないの?
と簡単に考えていました。(デザイナーさんごめんなさい)
まず、グリラーは型に入れて作るので、型を作成することが必要です。
この写真は、グリラーの型ではないのですが
こちらのような石膏型に土を入れて形を作ります。
こちらだと1個の型で4個作れますが、
グリラーは2個しか作れないんです。。。
作るものによって型が必要なので、
工房の2階にはこんなにたくさんの型がありました。
粘土は最初、このような板状になっています。
こちらのマシンで粘土と水を混ぜて
丁度いい硬さにして型に注入していきます。
先ほどの石膏型には吸水性があるので
それを利用して成型します。
その後、乾燥を経て絵付けや釉薬をかける作業を
やりやすくするために素焼きします。
素焼きされた後、滑らかにするために1点1点きれいにしています。
こちらは三重県の特産でもある土鍋の作業をされていました。
その後、釉薬をかけていきます。
形によって挟むハサミがあって、種類の多さに驚きました。
釉薬をかけているところは、流れるような職人技で
いつまでも見ていられます。
職人さんを見ていると簡単そうに見えるのですが
均一に偏りなくかけるのはとても難しいんです。
その後、焼き上げていくのですが
夏にお伺いしたので、それはそれは、とっても暑かったのですが
釜のある2階は、50度まで測れる温度計がエラーになるくらい灼熱でした
そんな灼熱具合が、乾燥させるのにピッタリだそうです。
汗っかきの私は、ハンカチで拭いても拭いても汗が噴き出して
帰るころには全身グッショリでした。
素焼き後と、釉薬をかけて焼いた後ではこんなに違うんです。
尖った波なみ部分が、丸く滑らかになっています。
今回、ビンテージブラウンを焼いていただきましたが
この釉薬、実は他の色よりも釉薬がお高くて、
色ムラも出やすいので不良率も高くなるんです。
そんな難しい色ですが、職人技でキレイに仕上げていただいています。
1点1点手作業で丁寧に作られたモアグリラーを
お迎えしていただければ嬉しいです。